ひょんなことからCONTAXのオールドレンズを買ってから(その投稿)、あれこれとCONTAXのことを調べたりしてるうちに家の近所にCONTAX専門店の『極楽堂(公式サイト)』があることを知り、お店のWEBサイトでアツく語られている深遠なるアナログカメラのアレコレを熟読してるうちに、すっかり最新デジタル機材が切り開く近未来のワクワク感からは遠ざかっております。
35mmのフルサイズセンサーが5000万画素を超えたんですかそうですか。
(2015.12.16追記あり)
(2016.01.05追記あり)
いったんカリカリの解像感やら数値レースに背を向けると気楽なもので、「今度はCONTAXのアナログ一眼レフでも買おうかなぁ」なんて1ヶ月前までは想像もしなかった白昼夢の中で微睡んでいたところ、ふと「あれ、そう言えばウチにCONTAXのコンパクトカメラがあったぞ」と思い出した。部屋の奥をごそごそと探索すると、大切に箱の中に仕舞われたTVS(Wikipedia)を発見。約15年ぶりのご対面と相成りました。しかも中にフィルムが入ったままで。
手に持ってみると、バブルの名残かコンパクトカメラなのにチタンボディにサファイアガラスのファインダーを奢られた筐体はずしりと重い。
発売当時は17万円もしたこのカメラ、まだ買ってから数回しか使用していない超美品だけど、前述の店舗のWEBサイトに記されている買取価格はなんと1,000円・・・!
「そんなに安いんだったら売らない方が良いかなぁ」なんて悩む必要はないのです。なぜならこのカメラは妻の持ち物だから。彼女の独身時代の思い出の品のようで、経済的合理性の見地から売却の提案なんてことをしたら怒られるんです。怒られました。
では売らないのなら使いましょう、ということで新しい電池を入れて(昔買った電池がまだ家にあった)ひとまず就寝。翌日はフィルムを買って散歩しながら撮影してみることに。
しかし、まずフィルムを買うのが大変だった。コンビニにもドン・キホーテにも売ってない。フィルムはもう過去の遺物なのだなぁと改めて実感。
そこで中野のフジヤカメラに行ってようやく(元々入っていたのと同じ)フジフィルムのISO400のフィルムを買ってその場で装填し、中野〜(カレーを食べに)西荻窪〜(夕暮れ時の)神楽坂をぶらぶらと歩きながら撮影した。
このカメラ、ネット上では「ファインダーが青くて暗いし、ピントを時々外す」とあまり評判がよろしくない。そんなこんなで買取額が1,000円なのね。その一方で、ツァイスのバリオ・ゾナーというズームレンズのお陰で写りは良いとの評も。
実際に撮影してみると、ファインダーからはどこにピントが合っているのかわからなのが不安。右上のダイアルでMFもできるが、距離がざっくりと書いてあるだけなので、これで合焦させるには目測で距離をつかむ鍛錬が必要だな。評判の悪いファインダーの青さは特に気にならなかったが、電源をいれるたびにストロボがAUTOになるので、OFFにするのを忘れて何度か不要な場面で光らせてしまった。
(2015.12.16追記)
●ストロボのデフォルト状態を変更する機能があった
ズーム・レバーを回してメイン・スイッチを入れる。
→液晶が点滅するまでストロボ・モード・ボタンを押し続ける。
→ストロボモードボタンを押して、デフォルトにしたいモードを選ぶ。
→スイッチを切る。
こちらのWEBサイトにその他の設定方法が載っています
http://www.kiwi-us.com/~mizusawa/penguin/CAMERA/manual/TVSmanual.shtml
レンズの付け根のダイアルで絞りも調整できるので、慣れればMFと合わせてある程度は画像をコントロールできるのかもしれない。でも、そこまでしたいならレンジファインダーカメラを買うよな。
なんて考えながら24枚撮り終えた。現像をしてくれるところを探すのは、フィルムを買うより手こずりそうだなぁ・・・と考えていたら、家の近所のパレットプラザであっさりできた。しかも55分仕上げをまだやっていたことに驚き。スタッフの兄ちゃんに「まだフィルム現像をする人がいるんですね」と話しかけたら「毎日何本か依頼がありますよ。レンズ付きフィルムの需要がまだあるみたいで」とのこと。
現像が上がるまでの小一時間を近所の本屋でつぶしながら「ちゃんと撮れてるかなぁ」とソワソワする気持ちも懐かしく。
予定時間の少し前に店へと戻ると、既に現像が出来上がっていて「中身を確認しますか?」と尋ねられる懐かしの儀式が。レジカウンターで恐る恐る見慣れた横長の紙包みを開けると・・・無事に撮影されていましたよ。(元々カメラに入っていたフィルムには何も写っていなかった)
家に戻ってじっくりとチェックしたところ、やはり数枚はピントを外していた。画角の端にピントを合わせたい被写体がある場合に、それが画角中央より大幅に手前にあるとピントが合っていないことが多い。でもそのぐらいかな。フォーカスポイントが選べないコンパクトカメラなので、それが中央に固定されているのかも。こういうケースではMFで撮影するしかないのかね。
(2016.01.05追記)
この記事を書いた後にデジカメでかなり写真を撮り、カメラの扱いにもだいぶ慣れたところで、久しぶりにTVSにカラーフィルムを入れてポートレートや飲み会で写真を撮ってみた。
・ストロボのデフォルトをOFFにしてココぞという時にストロボをON
・AFが不安な時は右上のダイアルで適宜MFにする
・プロラボで現像する
ことで、ワリと良い感じに撮れるようになった。
特にストロボは暗い室内でもあまり不自然ではなく光が当たって、雰囲気の良い写真も多く撮れていた。でもプリントの仕上がりに一番貢献しているのはプロラボの恩恵かも。
最新のフルサイズデジカメの画像をPhotoshopのピクセル等倍で見慣れたせいもあるけど、全体的な写真の印象は「ぼんやりと眠いなぁ」という感じ。自ら発光するディスプレイとは異なって、反射する環境光の色の影響も受けるので、観る場所や時間によっても随分と印象が異なる。
しかしそれもこれも含めて「写真」という物体なんだよなぁ。
ピントや露出をしくじった写真にもコストが掛かるのは如何ともし難いが、ツーリングの途中で道を間違えるのと似たようなもんだと思えば、そのコストも経験として楽しめるかな。
それよりも、ピントや絞り、露出、レンズの画角を思い通りにコントロールして、フィルムで撮影したらどうなるんだろう?それも中判のフィルムで・・・という好奇心が出て来てしまった。
これはまずい。
35mmのフルサイズセンサーが5000万画素を超えたんですかそうですか。
(2015.12.16追記あり)
(2016.01.05追記あり)
いったんカリカリの解像感やら数値レースに背を向けると気楽なもので、「今度はCONTAXのアナログ一眼レフでも買おうかなぁ」なんて1ヶ月前までは想像もしなかった白昼夢の中で微睡んでいたところ、ふと「あれ、そう言えばウチにCONTAXのコンパクトカメラがあったぞ」と思い出した。部屋の奥をごそごそと探索すると、大切に箱の中に仕舞われたTVS(Wikipedia)を発見。約15年ぶりのご対面と相成りました。しかも中にフィルムが入ったままで。
手に持ってみると、バブルの名残かコンパクトカメラなのにチタンボディにサファイアガラスのファインダーを奢られた筐体はずしりと重い。
発売当時は17万円もしたこのカメラ、まだ買ってから数回しか使用していない超美品だけど、前述の店舗のWEBサイトに記されている買取価格はなんと1,000円・・・!
「そんなに安いんだったら売らない方が良いかなぁ」なんて悩む必要はないのです。なぜならこのカメラは妻の持ち物だから。彼女の独身時代の思い出の品のようで、経済的合理性の見地から売却の提案なんてことをしたら怒られるんです。怒られました。
では売らないのなら使いましょう、ということで新しい電池を入れて(昔買った電池がまだ家にあった)ひとまず就寝。翌日はフィルムを買って散歩しながら撮影してみることに。
しかし、まずフィルムを買うのが大変だった。コンビニにもドン・キホーテにも売ってない。フィルムはもう過去の遺物なのだなぁと改めて実感。
そこで中野のフジヤカメラに行ってようやく(元々入っていたのと同じ)フジフィルムのISO400のフィルムを買ってその場で装填し、中野〜(カレーを食べに)西荻窪〜(夕暮れ時の)神楽坂をぶらぶらと歩きながら撮影した。
このカメラ、ネット上では「ファインダーが青くて暗いし、ピントを時々外す」とあまり評判がよろしくない。そんなこんなで買取額が1,000円なのね。その一方で、ツァイスのバリオ・ゾナーというズームレンズのお陰で写りは良いとの評も。
実際に撮影してみると、ファインダーからはどこにピントが合っているのかわからなのが不安。右上のダイアルでMFもできるが、距離がざっくりと書いてあるだけなので、これで合焦させるには目測で距離をつかむ鍛錬が必要だな。評判の悪いファインダーの青さは特に気にならなかったが、電源をいれるたびにストロボがAUTOになるので、OFFにするのを忘れて何度か不要な場面で光らせてしまった。
(2015.12.16追記)
●ストロボのデフォルト状態を変更する機能があった
ズーム・レバーを回してメイン・スイッチを入れる。
→液晶が点滅するまでストロボ・モード・ボタンを押し続ける。
→ストロボモードボタンを押して、デフォルトにしたいモードを選ぶ。
→スイッチを切る。
こちらのWEBサイトにその他の設定方法が載っています
http://www.kiwi-us.com/~mizusawa/penguin/CAMERA/manual/TVSmanual.shtml
レンズの付け根のダイアルで絞りも調整できるので、慣れればMFと合わせてある程度は画像をコントロールできるのかもしれない。でも、そこまでしたいならレンジファインダーカメラを買うよな。
なんて考えながら24枚撮り終えた。現像をしてくれるところを探すのは、フィルムを買うより手こずりそうだなぁ・・・と考えていたら、家の近所のパレットプラザであっさりできた。しかも55分仕上げをまだやっていたことに驚き。スタッフの兄ちゃんに「まだフィルム現像をする人がいるんですね」と話しかけたら「毎日何本か依頼がありますよ。レンズ付きフィルムの需要がまだあるみたいで」とのこと。
現像が上がるまでの小一時間を近所の本屋でつぶしながら「ちゃんと撮れてるかなぁ」とソワソワする気持ちも懐かしく。
予定時間の少し前に店へと戻ると、既に現像が出来上がっていて「中身を確認しますか?」と尋ねられる懐かしの儀式が。レジカウンターで恐る恐る見慣れた横長の紙包みを開けると・・・無事に撮影されていましたよ。(元々カメラに入っていたフィルムには何も写っていなかった)
家に戻ってじっくりとチェックしたところ、やはり数枚はピントを外していた。画角の端にピントを合わせたい被写体がある場合に、それが画角中央より大幅に手前にあるとピントが合っていないことが多い。でもそのぐらいかな。フォーカスポイントが選べないコンパクトカメラなので、それが中央に固定されているのかも。こういうケースではMFで撮影するしかないのかね。
(2016.01.05追記)
この記事を書いた後にデジカメでかなり写真を撮り、カメラの扱いにもだいぶ慣れたところで、久しぶりにTVSにカラーフィルムを入れてポートレートや飲み会で写真を撮ってみた。
・ストロボのデフォルトをOFFにしてココぞという時にストロボをON
・AFが不安な時は右上のダイアルで適宜MFにする
・プロラボで現像する
ことで、ワリと良い感じに撮れるようになった。
特にストロボは暗い室内でもあまり不自然ではなく光が当たって、雰囲気の良い写真も多く撮れていた。でもプリントの仕上がりに一番貢献しているのはプロラボの恩恵かも。
最新のフルサイズデジカメの画像をPhotoshopのピクセル等倍で見慣れたせいもあるけど、全体的な写真の印象は「ぼんやりと眠いなぁ」という感じ。自ら発光するディスプレイとは異なって、反射する環境光の色の影響も受けるので、観る場所や時間によっても随分と印象が異なる。
しかしそれもこれも含めて「写真」という物体なんだよなぁ。
ピントや露出をしくじった写真にもコストが掛かるのは如何ともし難いが、ツーリングの途中で道を間違えるのと似たようなもんだと思えば、そのコストも経験として楽しめるかな。
それよりも、ピントや絞り、露出、レンズの画角を思い通りにコントロールして、フィルムで撮影したらどうなるんだろう?それも中判のフィルムで・・・という好奇心が出て来てしまった。
これはまずい。