このブログでも、やれ「M2が凄い」だとか「ミラーレス機はM3でじゅうぶんやん」などと頻繁に話題にしておりましたが、色々思うところが急速に蓄積してしまい「M3ってなんだか微妙なポジションやのぉ」という存在になってしまった。
なんでそう思ったかは後に記すとして、「じゃあその欠点を補えるのってどんなカメラやのん?」という答えが早々に見つかってしまったというか、単に欲しい気持ちが高ぶったゆえ理屈をこしらえただけのような気もしなくはないが、自分でも驚くほどあっけなくM3を売却してしまった。
EOS M3のどこがアレになったか?の前に、僕が現在持っているデジカメのプロファイルを。
・EOS 6D→光学ファインダーの一眼レフシステムは挙動に安心感があるし、EFマウントのレンズ群も性能と個性に満足している。ボディの進化を追って買い替えることはあっても、レンズ群を含めたシステムを手放すつもりは今のところない。でも散歩や旅に持ち歩くにはデカいと感じる。
・GR→APS-C化された初代のGRだけど、画質とサイズ、そして道具としてのパッケージングの良さはコレが一つの完成形だと思う。ちなみにデジタルのGRを持つのはこれで3代目。いつでもポケットに入れておきたい満足感。よほど進化しないかぎり(手ブレ補正機能を搭載するとかセンサーの高感度耐性が劇的に上がるとか?)手放すつもりはない。
・DP2Merrill→言わずと知れた変態センサーFOVEONを搭載したコンパクトデジカメ。そこに(ISO100以上の)光さえ回っていれば、他のセンサーの存在意義がわからなくなるくらいに素晴らしいデータを吐き出してくれる。小さいボディもサブとして旅に持ち歩ける優れデザインで、他に類を見ない存在ゆえ手放すつもりはない。
そこでM3ですよ。
散歩に旅にと持ち歩くにはちょいとデカい6Dのサブ機として導入し、機能と画質にはそこそこ満足していたし、なによりそのボディの小ささを重宝していた。1泊2日ぐらいの旅行だと、カメラも着替えも全部ひっくるめてもリュック一つで行けるもんね。
でも旅先で使っている時や、家で眺めている時に(なにそれ。でもこれ大事)気になる点がフツフツと湧き上がり、それらが飛蚊症のゴミのような存在になってしまった。
その飛蚊症、いや気になる点を列記すると
・EF-Mレンズ→どれも優秀なんだけど、いかんせんラインナップが少ないし、将来のロードマップも良くわからない。
・EFレンズ→マウントアダプタを介して装着すると、レンズが大きくてボディとのバランスが悪すぎる。まぁそれは仕方ないのだけど、カメラを首からぶら下げると派手に頭を垂れて安定しないし、撮る時にも小さなボディで大きなレンズを支えるために右手に力が入って余計なボタンを押してしまう。そんな理由で、散歩や旅先ではEFレンズとのセットで使うのは厳しかった。それならまだデカくて重い6Dを持って行きたくなるぐらい。
・センサーサイズ→画質には満足していたけど、フルサイズ用のレンズを装着した時に焦点距離が1.6倍になるってのが、どうも使いづらかった。
そして一番気になっていたのが・・・撮影していても家で眺めていても、嬉しくも楽しくも無かったんですよね。
手に持ってもワクワクしないので、持ち歩く機会も撮影枚数も次第に減っていった。写真を撮る手段としては合理的な道具なんだけど、撮る機会が減っては意味が無い。
ワクワク感を喚起させない理由がデザインのせいなのか素材のせいなのか、はたまた創り手のフィロソフィー受け入れられないのかはわかりませんけど、こういうのってバイクでもクルマでも釣り竿でも感じることだし、写真も純粋な趣味でやっている以上は楽しくなくては意味が無い。
やはり趣味の道具には「触れているカラダの一部から、ビリビリと伝わってくる何か」が欲しいんですよね。それがあって道具が「相棒」になるんじゃないかと思うのです。相棒と対話をしたくて何度となくその道具を手にし、またその趣味にハマっていくという。
これが日本刀だったら「魅入られて」辻斬りとかしちゃうんでしょうか。
あと、年齢的にも「そろそろ一生モノと付き合いたい」という気持ちが出て来たってのもあり。
f値1.4とα7iiのボディ内手ブレ補正機能の組み合わせは、暗所でも積極的に撮れる安心感がある。
ちなみにα7iiの高感度撮影時のノイズはEOS 6Dより一段低いかな、という印象。僕は(通常は)EOS 6DならISO3200まで、α7iiならISO1600を上限設定にしています。
Summiluxはちょっと黄色っぽい色が乗る傾向がある気がするんだけど、AWBでそんなことが起こるんだろうか・・・?
レンジファインダー用のレンズは構造的に最短撮影距離が1m近くあったりするのだが、コシナのヘリコイド付きマウントアダプタにしたお陰で(Voigtländer / VM-E Close Focus Adapter, 公式サイト)結構寄れる。僕の場合はこの機能がなければ、撮影できるシーンがワリと限られてしまうかも。
小さなボディの大口径レンズは、やはりストリートスナップで真価を発揮する気がする。
でも絞り開放付近ではパープルフリンジが盛大に出現しますよ。PhotoshopのRAW現像でかなり低減できるけど、この写真は放ったらかしです。
この写真は少し絞ったような気がするなぁ、どうだったかなぁ。Exifに絞り値が残らないのは残念だけど仕方がない。
僕はMFだとピント合わせに時間が掛かるので(ついEVFで拡大してしまうのよね)、AFレンズのようにサッと出してパッと撮るってことがなかなかできないんだけど、前もってf8ぐらいに絞って無限遠付近にフォーカスしておくと何とかなる場合もある。
50mmの単焦点ひとつで旅に出るというのもなかなか粋ではありますが、心配症な僕は中望遠も買っちゃいましたよ。ツァイスのTele-Tessar T* 4/85 ZMを中古で。(公式サイト)
Summiluxに比べると、何とも中庸的に優等生的な写りだと思います。価格も手頃だし(ライカのせいで完全に感覚が麻痺しとる)、一眼レフ用のレンズに比べると圧倒的に小さいので、旅のお供に「念の為に」持って行くにはとても良いかと。
心配性な僕は35mmも買いましたよ。フォクトレンダー NOKTON classic 35mm F1.4 MCを中古で。(公式サイト)
こちらは本当に安いし小さい。コーティングのお陰かくっきりとした現代的な描写と独特のボケ味があるので、Summiluxと一緒に持ち歩いていても焦点距離以外の視点で選択するのが楽しい。
なんだかアレもコレも書きすぎた気がするけど、新たに導入したレンズ達とα7iiの組み合わせで、新たな気持で写真を楽しんでおります。
α7iiのことは、ある程度使い込んでからまたいつか書いてみようかなと。
>>>『α7ii 〜 MC-11のデキが良いのでEOS 6Dを売却した。そしてZeissのMakroPlanarふたたび。』はこちら。
なんでそう思ったかは後に記すとして、「じゃあその欠点を補えるのってどんなカメラやのん?」という答えが早々に見つかってしまったというか、単に欲しい気持ちが高ぶったゆえ理屈をこしらえただけのような気もしなくはないが、自分でも驚くほどあっけなくM3を売却してしまった。
EOS M3のどこがアレになったか?の前に、僕が現在持っているデジカメのプロファイルを。
・EOS 6D→光学ファインダーの一眼レフシステムは挙動に安心感があるし、EFマウントのレンズ群も性能と個性に満足している。ボディの進化を追って買い替えることはあっても、レンズ群を含めたシステムを手放すつもりは今のところない。でも散歩や旅に持ち歩くにはデカいと感じる。
・GR→APS-C化された初代のGRだけど、画質とサイズ、そして道具としてのパッケージングの良さはコレが一つの完成形だと思う。ちなみにデジタルのGRを持つのはこれで3代目。いつでもポケットに入れておきたい満足感。よほど進化しないかぎり(手ブレ補正機能を搭載するとかセンサーの高感度耐性が劇的に上がるとか?)手放すつもりはない。
・DP2Merrill→言わずと知れた変態センサーFOVEONを搭載したコンパクトデジカメ。そこに(ISO100以上の)光さえ回っていれば、他のセンサーの存在意義がわからなくなるくらいに素晴らしいデータを吐き出してくれる。小さいボディもサブとして旅に持ち歩ける優れデザインで、他に類を見ない存在ゆえ手放すつもりはない。
そこでM3ですよ。
散歩に旅にと持ち歩くにはちょいとデカい6Dのサブ機として導入し、機能と画質にはそこそこ満足していたし、なによりそのボディの小ささを重宝していた。1泊2日ぐらいの旅行だと、カメラも着替えも全部ひっくるめてもリュック一つで行けるもんね。
でも旅先で使っている時や、家で眺めている時に(なにそれ。でもこれ大事)気になる点がフツフツと湧き上がり、それらが飛蚊症のゴミのような存在になってしまった。
その飛蚊症、いや気になる点を列記すると
・EF-Mレンズ→どれも優秀なんだけど、いかんせんラインナップが少ないし、将来のロードマップも良くわからない。
・EFレンズ→マウントアダプタを介して装着すると、レンズが大きくてボディとのバランスが悪すぎる。まぁそれは仕方ないのだけど、カメラを首からぶら下げると派手に頭を垂れて安定しないし、撮る時にも小さなボディで大きなレンズを支えるために右手に力が入って余計なボタンを押してしまう。そんな理由で、散歩や旅先ではEFレンズとのセットで使うのは厳しかった。それならまだデカくて重い6Dを持って行きたくなるぐらい。
・センサーサイズ→画質には満足していたけど、フルサイズ用のレンズを装着した時に焦点距離が1.6倍になるってのが、どうも使いづらかった。
そして一番気になっていたのが・・・撮影していても家で眺めていても、嬉しくも楽しくも無かったんですよね。
手に持ってもワクワクしないので、持ち歩く機会も撮影枚数も次第に減っていった。写真を撮る手段としては合理的な道具なんだけど、撮る機会が減っては意味が無い。
ワクワク感を喚起させない理由がデザインのせいなのか素材のせいなのか、はたまた創り手のフィロソフィー受け入れられないのかはわかりませんけど、こういうのってバイクでもクルマでも釣り竿でも感じることだし、写真も純粋な趣味でやっている以上は楽しくなくては意味が無い。
やはり趣味の道具には「触れているカラダの一部から、ビリビリと伝わってくる何か」が欲しいんですよね。それがあって道具が「相棒」になるんじゃないかと思うのです。相棒と対話をしたくて何度となくその道具を手にし、またその趣味にハマっていくという。
これが日本刀だったら「魅入られて」辻斬りとかしちゃうんでしょうか。
あと、年齢的にも「そろそろ一生モノと付き合いたい」という気持ちが出て来たってのもあり。
そんな中でアレコレとFlickrを観たり、他人のブログを読んでいるうちに気になりだしたのが・・・ライカのレンズです。
わー!すんごい普通!!の人!!!だよねぇ。。
でもまぁ経験的に小金を持ってるオッサンに人気があるものは、飲み屋にしろ道具にしろハズレは少ないと考えておりますので、っていうかもう充分オッサンの年齢ですしワタクシも。
ライカレンズが気になりだして随分と足を運びましたよ品揃えの豊富なマップカメラに。3ヶ月近くほぼ毎週末通いまして、おずおずと「ライカのレンズを買いたいんですが」と店員さんに申告したところ、非常に親切にアレコレと相談に乗っていただけました。その節は誠にありがとうございました。
「初めてなら」と彼が提案してくれたのが35mmと50mmの年代物のズミルックス。「面白いですよ~」と満面の笑みでショーケースから出してくれたのだが、よくよく話を聞くと絞り開放のボケ具合がジャジャ馬で、絞りを変えながら写りの変化を愉しむのが「面白い」らしい。
正直言ってオールドレンズの写りにもコレクションにも全く興味がなかった。というか好きではなかった。それまで手元に揃えていたのがSIGMAとかZEISSとかFOVEONであり、どちらかというと「カリッ」とか「キリッ」とした描写を優先しつつ「まろやかなボケが伴えば最高」というタチだったので、あの値段を出して「ぐるぐるボケか~」と気乗りがせず。
でもまぁ「はっきり・くっきり・すっきり」なら自分の眼で観ておくかプロの写真をネットで観れば良いのだし、その手の絵が欲しければマウントアダプター経由でEFレンズ資産を使えば良いのだし(つうか6D使えば良いやん)、今までのやり方を変えるのが成長やんと自分に言い聞かせつつ、気がつけば清水の舞台から飛び降りて(複雑骨折をして)いた。
カード決済をしていたのはSummilux 50mm 2nd。家に戻ってシリアルナンバーを調べたら、自分より2年若い1973年製だった。
デジカメのボディはまだまだ進化中であり、現時点で技術的に完成されたモノはないので一生モノは選べない。なのにライカのボディは高過ぎて買えましぇ~ん。となると、ライカレンズを装着できるフルサイズセンサーのデジカメはSONYのα7シリーズ一択となります。その中からボディの小ささと価格、そしてボディ内手ぶれ補正機能でα7iiを選んだ。
ボディの選択では手ぶれ補正内蔵機では価格的に一択だったのだが、Flickrでライカレンズを検索して「この写真は良いなぁ」と思ってExifを観たら98%ぐらいはLeicaMシリーズ(8.2も含む)だったのが最後まで気になった点ではあった。
これがカメラのせいなのか、このカメラを選ぶユーザーのウデのせいかはまだわからない。
このレンズはネット上に博識な方々のレビューが山ほどアップされているので、ここではファースト・インプレッションを個人の印象ということで簡単に。
・画像を等倍で観ると(現代的な)シャープさに欠たり色収差が派手に出ていたりで「高かったのに・・・」とため息をついてしまう。
・だけど写真全体を眺めると「空気感というか雰囲気のある写真だねぇ」と、なんだか写真が上手くなったような気になってしまう。これがライカのマジックでしょうか。
・小さいのに掌に乗せるとズシリと重く、金属とガラスの塊感と質感の良さが、つい触りたくなる&眺めていたくなる。「所有欲を満足させてくれる」というやつですかね。
・何でもかんでも美しく撮れるわけではないけど、「このレンズならでは、と言えるバチッと決まった良い写真」があるような気がして、ついつい散歩でも持ち歩いて撮りたくなる。
・・・ということで、結果的に「道具としてのワクワク感」と「写真を撮ること」が大幅に増えたので、M3からシフトした意味は大いにあったのではないかと。そう思わないとやってられない値段だし。。
拙いもので恐縮ですが、α7iiとSummilux 50mm 2ndの組み合わせで撮影した写真をいくつかアップします。
f値1.4とα7iiのボディ内手ブレ補正機能の組み合わせは、暗所でも積極的に撮れる安心感がある。
ちなみにα7iiの高感度撮影時のノイズはEOS 6Dより一段低いかな、という印象。僕は(通常は)EOS 6DならISO3200まで、α7iiならISO1600を上限設定にしています。
Summiluxはちょっと黄色っぽい色が乗る傾向がある気がするんだけど、AWBでそんなことが起こるんだろうか・・・?
レンジファインダー用のレンズは構造的に最短撮影距離が1m近くあったりするのだが、コシナのヘリコイド付きマウントアダプタにしたお陰で(Voigtländer / VM-E Close Focus Adapter, 公式サイト)結構寄れる。僕の場合はこの機能がなければ、撮影できるシーンがワリと限られてしまうかも。
小さなボディの大口径レンズは、やはりストリートスナップで真価を発揮する気がする。
でも絞り開放付近ではパープルフリンジが盛大に出現しますよ。PhotoshopのRAW現像でかなり低減できるけど、この写真は放ったらかしです。
この写真は少し絞ったような気がするなぁ、どうだったかなぁ。Exifに絞り値が残らないのは残念だけど仕方がない。
僕はMFだとピント合わせに時間が掛かるので(ついEVFで拡大してしまうのよね)、AFレンズのようにサッと出してパッと撮るってことがなかなかできないんだけど、前もってf8ぐらいに絞って無限遠付近にフォーカスしておくと何とかなる場合もある。
50mmの単焦点ひとつで旅に出るというのもなかなか粋ではありますが、心配症な僕は中望遠も買っちゃいましたよ。ツァイスのTele-Tessar T* 4/85 ZMを中古で。(公式サイト)
Summiluxに比べると、何とも中庸的に優等生的な写りだと思います。価格も手頃だし(ライカのせいで完全に感覚が麻痺しとる)、一眼レフ用のレンズに比べると圧倒的に小さいので、旅のお供に「念の為に」持って行くにはとても良いかと。
心配性な僕は35mmも買いましたよ。フォクトレンダー NOKTON classic 35mm F1.4 MCを中古で。(公式サイト)
こちらは本当に安いし小さい。コーティングのお陰かくっきりとした現代的な描写と独特のボケ味があるので、Summiluxと一緒に持ち歩いていても焦点距離以外の視点で選択するのが楽しい。
なんだかアレもコレも書きすぎた気がするけど、新たに導入したレンズ達とα7iiの組み合わせで、新たな気持で写真を楽しんでおります。
α7iiのことは、ある程度使い込んでからまたいつか書いてみようかなと。
>>>『α7ii 〜 MC-11のデキが良いのでEOS 6Dを売却した。そしてZeissのMakroPlanarふたたび。』はこちら。